会長挨拶

ご挨拶

全国保健師教育機関協議会

会長 岸 恵美子

全国保健師教育機関協議会会長 岸 恵美子少子高齢化、グローバル化、情報化が進展し、社会格差が国民の健康格差をもたらしています。国民の抱える健康課題も虐待や自殺、老老介護など複雑困難な課題が増加しています。このような社会において、地域住民、学童生徒、労働者の健康をまもり、安全かつ公正・公平な社会の構築に寄与するのが保健師です。保健師は、保健師助産師看護師法では「保健指導を業とする」とされていますが、保健師には対人支援のみならず、コミュニティへの支援、健康づくりのための政策作成などの専門的能力と、これらを支える視野の広さ、柔軟性、マネジメント、専門職としての自律と自覚など高い基礎力が基盤となります。時代と社会のニーズに対応できる保健師の養成は、国民の健康の保持増進に直接かかわってきます。
全国保健師教育機関協議会は、保健師教育の質の向上を目指し、1980(昭和55)年に設立されました。2011(平成23)年には任意団体から一般社団法人となり、社会に対しても保健師教育に責任を持って活動を推進しています。本協議会は、全国の保健師教育機関の発展と、保健師教育の充実を図り、もって公衆衛生の向上に寄与することを目的としています(定款第3条)。目的達成のため6つの常設委員会と7つの地区ブロック体制で以下の事業を行っています。

  1. 保健師教育機関の充実強化に関する事業
  2. 保健師教育機関の相互の連絡協議に関する事業
  3. 保健師教育機関の教職員の研修に関する事業
  4. 保健師教育の制度、教育課程等の調査研究に関する事業
  5. 保健師教育の評価・認定に関する事業
  6. 国内外の関連団体との協力と連携
  7. 公衆衛生の向上と国民の健康生活に貢献するための社会活動
  8. その他本法人の目的を達成するために必要な事業

2018(平成30)年度は、体系的なキャリアラダー研修の実施、公衆衛生看護学の技術の体系化と教育方法の検討、保健師教育課程の評価基準を基にした会員校への教育に関する実態調査の実施、 協議会誌「保健師教育」の発刊・オンライン公開の促進、公衆衛生看護学教育モデル・コア・カリキュラムの周知と活用の推進、保健師基礎教育に関する検討、 40周年記念事業の準備等を実施して参りました。
 2019(令和元)年度も引き続き、保健師教育を担う教員の力量形成と上乗せ教育の課程の推進に向けた活動、教育内容と方法の充実を図ります。また保健師教育の国内での発信を推進するとともに、国際的な発信も視野に入れて活動していきます。
 本法人は調査活動による保健師教育の実態の明確化と、それらに基づく要望書等の提出や保健師教育に関する検討会等で意見を発信することも重要な活動と位置付けています。現在、厚生労働省および文部科学省で看護基礎教育の検討が進められていますが、看護師教育課程と連動し、さらにその積み上げとして公衆衛生看護学を基盤とする保健師教育が一層充実するよう、保健師教育の質向上のための活動を推進してまいります。